都へ
田舎者の当方は小さい頃からずっと東京へ行くことを夢見ていました。なぜなら、そこには、発展する我が国の最先端があるからで、明るい未来があると信じていたからです。
18の春予定どおり東京の地に立ちました。まあ大学の関係で実際は千葉県になりましたが、感慨は無量で、本当に空が輝いていた気がしました。部屋を借りる関係で後にも先にも、唯一おやじが一回だけ付いて来てくれました。この時のことを今でも覚えています。
津田沼駅のホームで立ち食いのうどんを食べさせてくれたのですが、となりの知らないおじさんが、「ねぎをもっとくれ。」と店員に言ったのです。すると店員は言いました。「皆平等に出している。」と。 何とも田舎者には新鮮な会話でした。都会では、優しさと厳しさのバランスが違う。だから都会に行くと性格が変わると言われるのだなと、若いなりの判断をしたのです。 都の入り口でした。
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