前立腺がんとの戦い(手術後の夜から翌朝)
痛い!暗い!どうなっているのだ?とりあえず、手の指を確かめる。右手指・・・「全部ある動く」、左手・・・「同様」しかし、指輪なし。右足と左足は、マッサージ器が付いており、確認取れないが、無事のようだ。マッサージ器は、血しょうが出来た場合、肺に行くと死んでしまうので、それを防止するために着いています。手術では一番の注意事項となっていました。なので、マッサージ器が付いていても、常時足の指等を動かせと言われていたのです。だから一生懸命グウ・パァを行うのですが、それより体中が痛くて、たまりません。
痛みを和らげる薬は、やばいと思い、なるべく避けようと思ったのですが、とにかく我慢できません。寝られないどころか、歯をくいしばって我慢すると、歯が欠けてしまいそうなのです。仕方なくナースコールを押しました。
はじめは、点滴に「痛み止め」を入れてくれました。一応効くことは効くのですが、「少しだけ」といのが本音、でもそれだけでも、少しは寝られるので効果大です。しかし、数時間すると、それも切れます。また激痛が走ります。「だめだ、我慢できない。」いや我慢しろ! ということで、いろいろ工夫したのです。数をかぞえる。ひとさし指で親指の横を刺して苦痛を与える。どれも少しは効果あるのですが、一番効いたのは、天井をにらみつけて、目を開けていること。それと深い深呼吸をすることです。
それらを行うと、数十秒痛みを忘れることが出来ます。これを繰り返すと数分こらえ切れます。これを繰り返し、数時間頑張ると、次の痛み止めがもらえました。次はお尻に入れるタイプです。これも数時間で終わり。同様を繰り返して、次からは錠剤となったのです。色と形からおそらく「ロキソニン」だと思います。一日3錠まで、できれば1日2錠までとのこと。痛みとの戦いを秒単位で繰り返すのはしんどいですね。
というか、この段階では「手術なんて2度としないぞ!」と叫びたいのですが、それすらも出来ないのです。痛くて・・・・。
さて、今はいったいいつなのだ?手術は午前9時前に始まり、午後3時ごろには終わるはず。しかし、部屋のカーテンから漏れてくる明かりは夕日のようだ。ということは夜なのか。ひょっとすると10時間以上もかかったのかも。夜である以上、静かに待ちましょう。夜が明けるのを。長い夜になりそうだなぁ・・・。
と夕日を見ていると、だんだん明るくなるではないですか!「何!朝なのか?」そうなのです。夕日のように見えていた明かりは、朝日だったのです。手術は10時間後の夕方終わったのですが、個室に移って、意識がはっきりしてきたのは、朝日が出てきたころだったのです。これには驚きました。
朝になり、皆さんが起き始めたころ、個室を出て、一般病棟の大部屋に移動しました。
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